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変化を迎えて
春夏秋冬 平成2年
 表紙でも申し述べましたように、八月三十日から向こう4年間、本部に出仕することになりました。
 四年という長い期間、教会を離れ家庭を離れるのは、学生時代と本部での研修の五年半に続いて、二度目のことです。
 ただその時は、学生というやや気楽な立場での、青春のひとり旅といったところがあったのにくらべ、今回は、教会長という重責を担いながらの出仕であるという点で、大きな違いがあります。
 前途に不安がないと申せば嘘になります。じつは心中、大きな不安もあり気の重さもあります。これはひとり私だけでなく、留守を預かる家族も同様、いやそれ以上でしょう。また皆様も、大なり小なり同様な思いをお持ちでしょう。
 しかし今回の出仕は、私としてはどうしてもお受けせざるを得ないものなのです。どうしても避けることのできないものなのです。
 断ろうと思えば、お断りできることかも知れません。しかしそれでは、私自身のお道に対する真が立たず、何のために生きているのか、信心させていただいているのか、訳の分からぬことになってしまうのです。
 一生にそう何度もない正念場なのですが、おかげを受けて、なんとしても無事つとめを果たさせていただきたいものと、日夜ただそのことだけを念じています。

 このたびの出仕は、私や家族にとって生活の激変なのですが、現在の私にとって最大の関心事は、その変化のなかでどんな問題に出会うだろうか、どんな体験をさせられるだろうかということです。それは不安であるとともに、たのしみでもあります。
 起きてくること出会うことをしっかり受けとめ、取り組み、そのことをとおしてきたえられ教えられ、もっともっと、生きるということ、信心ということの深いところを、分からせてもらいたいと思っています。

 生命というものは、たいへん保守的なものであって、現状維持が第一です。肉体的にも精神的にも、安定した状態を保ち続けていきたいという本性があります。個々の生命が集まった社会や国家も同様です。
 にもかかわらず、ひとりひとりの肉体も家族も社会も国も、否応なく変っていき、それは誰にも止めることはできません。安定を求めるのも生命の本性ならば、固定を嫌い新しいものを求めて不断に前進し、みずからを変化させていくのも、これまた生命の本性であり、自然の摂理なのです。そのようにして自然はどこまでも進化し、人類もまた前進するのです。
 その壮大ないとなみのなかで、教会も家族も私も、いま大きな変化に出会っています。
 この変化のなかで、ともにきたえられ教えられながら、信心の道を前進したいものです。
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