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在籍輔教 岡田典明
命のバトンは信心から -90-

 先週と今週の土曜日、二週連続で市民講座を開催しました。講座の正式名称は、「香芝キャンパス市民講座『歴史と万葉の旅』」で、十二年前から私が講師の御用を頂き、今回が二百五十回の記念講演会と記念の遺跡見学会であったわけです。大阪に本拠がある関西金光学園が奈良県の香芝市にキャンパスを開校するとき、地域社会に何らかのお返しをしたい、お役に立ちたいとの思いで、最初に実施したのが、英会話教室の開講でした。その当時本校には、外国人の英語教師が在籍していたのも幸いでした。開校と共に早速近くの自治会館を借りて、英会話教室が立ち上がり、市民の皆さんから大変好評で、所期の目的を達成した感があった矢先、女性講師が、かねてより希望していたUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)のスタッフの試験に合格しましたので、急遽後任の講師を探さねばならないという事態になりました。人材派遣会社を通じてやっと代わりの外国人講師を確保したものの、二人目の講師が、二回続けて無断欠席をするという、今度は緊急事態が発生しました。世話役の市民の方から連絡を受けた香芝キャンパス長としては何とかしなければ、その場を乗り切らせてもらわねば、と、とっさに思い付いたのが、リービ英雄さんの『英語でよむ万葉集』(岩波新書)でした。英語はともかく、万葉集にはいささか関心もありましたので、万葉集の生まれてきた背景など一生懸命に話しました。まあ、その場を取り繕うくらいにはなったかという程度で、無断欠席の責任を果たせたとは、到底思えないというのが正直な印象でしたが、数日後、件の世話人さんが来訪され、今度は意外な願いを告げられたのでした。「万葉集と歴史の話し、大変ありがたいことでした。ついては、皆さんの要望なんですが、この際英会話とは別の教室を開いてもらえんでしょうか。」
 今月まで、二百五十回続く講座の始まりでした。次回からは、そこでの命のバトンにかかわる話題をお届けしましょう。
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